武蔵の五輪書を読む
五輪書研究会版テクスト全文
現代語訳と注解・評釈

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 解 題        地 之 巻   水 之 巻   火 之 巻   風 之 巻   空 之 巻     異本集 

五輪書  総 目 次  Back   Next 

本書は全五巻からなる兵法書である。地(ち)・水(すい)・火(か)・風(ふう)・空(くう)の五巻である。この地水火風空は宇宙を搆成する五元素で、五輪ともいう。よって本書を「五輪書」と呼ぶのが通称である。周知の如く、地水火風空のパーツをもつ五輪塔というものが仏教にはある。
 しかし、「五輪書」とは後人の名づけであって、武蔵をはじめ初期の門人等が、本書をそう呼んでいたのではない。「五巻の書」「兵書五巻」等々と呼んでいたにすぎない。したがって、我々が本書を「五輪書」と呼ぶのは、そうした後世生じた通称に従っているまでである。
 さて、本書の条々は九十あって、前文後文を除き、おおむね一つ書きでそれぞれタイトルも付す。題名を一覧すればわかるように、地之卷は自序と地ならしの総論、水之巻は剣術の具体的な教え、火之巻は戦闘戦術論、風之巻は他流批判、そして空之巻は序文のみだが門流後生に宿題を与えるものである。
 ここでは本書の総目次を掲示する。通読の便宜をはかるため、各巻条々に連番を付し、内容を示した。本書の内容索引として活用されたい。

・・目次記載の各条タイトルをクリックすると、当該条項へジャンプ可能・・

    地  地之巻

01  (自  序) 五輪書全体の序文
02  (地之巻序) 地之巻の前文
03 「兵法の道と云事」 兵法の道とは
04 「兵法の道大工にたとへたる事」 大工に喩える
05 「兵法の道士卒たる者」 士卒の心得
06 「此兵法の書五卷に仕立る事」 五巻の内容概略
07 「此一流二刀と名付る事」 二刀一流という名
08 「兵法二字の利を知る事」 太刀の徳
09 「兵法に武具の利を知ると云事」 武器を使い分ける
10 「兵法の拍子の事」 拍子ということ
11  (地之巻後書)


    水  水之巻

01  (水之巻序)
02 「兵法心持の事」 心の持ち方
03 「兵法の身なりの事」 目つき・顔つき・姿勢
04 「兵法の眼付と云事」 観と見、二つの眼付け
05 「太刀の持樣の事」 太刀の持ち方
06 「足つかひの事」 足のつかい方
07 「五方の搆の事」 五通りの搆え
08 「太刀の道と云事」 太刀の軌道
09 「五つの表、第一の次第の事」 中段の搆え
10 「表第二の次第の事」 上段の搆え
11 「表第三の次第の事」 下段の搆え
12 「表第四の次第の事」 左脇の搆え
13 「表第五の次第の事」 右脇の搆え
14 「有搆無搆の教の事」 搆えあって搆えなし
15 「一拍子の打の事」 一つ拍子の打ち
16 「二のこしの拍子の事」 二つのこしの拍子
17 「無念無相の打と云事」 無念無相の打ち
18 「流水の打と云事」 流水の打ち
19 「縁のあたりと云事」 縁の当り
20 「石火のあたりと云事」 石火の当り
21 「紅葉の打と云事」 敵の刀をたたき落とす
22 「太刀にかはる身と云事」 太刀に替わる身
23 「打つとあたると云事」 打つと当るの違い
24 「しうこうの身と云事」 手を出さぬ猿
25 「しつかうの身と云事」 漆膠の身
26 「たけくらべと云事」 たけくらべ
27 「ねばりをかくると云事」 粘りをかける
28 「身のあたりと云事」 体当たり
29 「三つのうけの事」 三つの受け
30 「面をさすと云事」 敵の顔を刺す
31 「心をさすと云事」 敵の胸を刺す
32 「喝咄と云事」 喝咄〔かっとつ〕とは
33 「はりうけと云事」 張り受け
34 「多敵の位の事」 一人で多数と戦う
35 「打あひの利の事」 打ち合いの利
36 「一つの打ちと云事」 一つの打ち
37 「直通の位と云事」 直通〔じきづう〕の位
38  (水之巻後書)


    火  火之巻

01  (火之巻序)
02 「場の次第と云事」 場の有利とは
03 「三つの先と云事」 三つの先〔せん〕
04 「枕をおさゆると云事」 先制をする
05 「渡を越すと云事」 渡〔と〕を越す
06 「景氣を知ると云事」 景気を知る
07 「けんをふむと云事」 けんを踏む
08 「くづれを知ると云事」 敵の崩れを知る
09 「敵になると云事」 敵になる
10 「四手をはなすと云事」 四手〔よつで〕を放す
11 「かげをうごかすと云事」 陰を動かす
12 「影を抑ゆると云事」 影を抑える
13 「うつらかすと云事」 感染させる
14 「むかづかすると云事」 むかづかせる
15 「おびやかすと云事」 おびやかす
16 「まぶるゝと云事」 まぶれる
17 「かどにさはると云事」 角にさわる
18 「うろめかすと云事」 うろめかす
19 「三つの聲と云事」 三つの発声
20 「まぎると云事」 間切る
21 「ひしぐと云事」 押しつぶす
22 「山海の變りと云事」 臨機応変
23 「底をぬくと云事」 底をぬく
24 「新たになると云事」 新たになる
25 「鼠頭午首と云事」 鼠の頭、午の首
26 「將卒を知ると云事」 我は将、敵は卒
27 「束をはなすと云事」 束をはなす
28 「岩石の身と云事」 岩石〔いわお〕の身
29  (火之巻後書)


    風  風之巻

01 「兵法他流の道を知る事」 風之巻前文
02 「他流に大なる太刀を持事」 他流批判1・大太刀の流派
03 「他流に於て強みの太刀と云事」 他流批判2・強力の太刀
04 「他流に短き太刀を用ゆる事」 他流批判3・小太刀の流派
05 「他流に太刀数多き事」 他流批判4・太刀数が多い
06 「他流に太刀の搆を用ゆる事」 他流批判5・太刀の搆え
07 「他流に目付と云事」 他流批判6・目付けのこと
08 「他流に足つかひ有る事」 他流批判7・足づかいのこと
09 「他の兵法に早きを用ゆる事」 他流批判8・早いはよいか
10 「他流に奥表と云事」 他流批判9・奥と表
11  (風之巻後書)


    水  空之巻



    (参考資料)      五輪書異本集 



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